専有部と共用部とは?
2017年4月15日4:05 PM カテゴリー:オーナー様へ,不動産情報,入居者様へ,記事,賃貸管理
マンションに住んでいますと「専有部」と「共用部」という言葉を聞くことがありますが、皆様聞いたことがあるでしょうか?
聞いたことがあっても、マンションのどこが「専有部」なのか、違いは何か明確に知っている方は少ないと思います。
「専有部」と「共用部」の違いを知っていると、修繕をお願いする時やマンション設備の使用方法を聞く時にどこに連絡すれば良いかも分かります。
【専有部とは】
専有部とは、簡単に言えば入居者にとっては自分の住むお部屋内、住戸内です。家主にとっては自分の所有するお部屋部分です。
専門的な説明ですと「1棟の建物のうち構造上区分され、独立して住居、店舗、事務所または倉庫その他建物としての用途に供することができる数個の建物の部分」を専有部といいます。難しいですよね・・・。
自分のお部屋(住戸)が専有部ですので、住戸の玄関ドア内のことです。玄関ドアは鍵を開けて入りますよね。住戸内の洋室や浴室、バルコニーなどは勝手に他人が入れない住戸として独立した部分ですから専有部です。
【共用部とは】
共用部とは、簡単に言えばマンションの住人が共有して使う部分です。専有部以外の場所、部分です。
例えば、エントランスやお住まいの住戸に通じる廊下、エレベーターなどは住人全員や来訪者が使っていますよね。
もし、一人の住人だけが使える専用部分ですと他の住人は自分の住戸にたどりつけません。みんなで使う部分が共用部分です。
ですので駐輪場や駐車場、ゴミ置き場も共用部です。
メインの電気の配線やガス・水道配管、建物構造部(躯体)なども共用部です。
他に管理規約により管理事務室や集会所も共用部とされます。
どうでしょう、違いが分かってきたでしょうか?
では、問題です。住戸のバルコニーはどうでしょうか。
自分の住戸内ですが、共用部なのです。ベランダやバルコニー、専用庭は専有部分ではないのです。
これらは特定の居住者が専用に使う権利を認められているもので、正確には「専用部分」という位置づけになります。ですから許可なくベランダ部分に物置を置いたり、タイルを敷いたりすると管理規約違反になる場合があります。
玄関ドアやサッシ(窓)も共用部分です。一室だけ玄関ドアが全く違う色やデザインですと変ですよね。勝手に変えることはできません。
(細かいことを書きますと玄関ドアの共用廊下側が共用部です。)
入居者の方は家主からお部屋を借りて住んでいるので「使用者」といいますが、家主はお部屋である専有部の所有者ですので「区分所有者」とも言います。
区分所有者は専有部の所有権を持っています。所有権がある場所かどうかで考えるのも「専有部」「共用部」の見分け方の方法になりますね。
「入居届」や「第三者の使用届」を提出してくださいと入居者は言われることがありますので、「使用者」と「区分所有者」についても知っていると役立ちます。
長くなりましたが、次回は「専有部」「共用部」の管理についてご紹介したいと思います。